小娘の農業記録

企業で農業女子してます。

晴耕雨読

読んで字のごとく、晴れた日は外で耕作し、雨の日は家で読書すること。

ということで、今日は一日雨のため、事務子。

雨で遅れている作付け計画を修正したり、薬剤・これから施肥したい肥料について調べて、現場のひとにお願いしたり...あとは、ハウス栽培の損益分岐についてイメージ図描いたり。雨の日だって、やることあるけど…

でも、本当に、お天道様に影響される仕事だなぁとしみじみ思いました。

ハウスなら雨の日でも作業できるのに…。                    雨が降れば、その日作業出来ないのはもちろん、翌日土が乾いていなければ作業できないし。自ずと、ハウス栽培の良さが見えてきます。

 

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さて、話は変わりますが、農薬の話。

というのも、「大根の農薬どうしましょうかね?」と今日、聞かれたからです。   現在、熊本農園では、「安全な野菜」を作っています。安心安全ではないのはどうしてかというと、安心は消費者が決めることだからです。農薬ゼロの有機野菜が安心ならば、それが安心安全、私はそう思います。

スーパーに並んでいる野菜を、安心(信用)して手に取っていると思いますが、ほとんどの野菜は慣行栽培(化学肥料・農薬を用いた一般的な栽培手法)でつくられたものです。大量生産のためには、管理を楽にして、均質化を図らなければなりませんから。

・管理を楽にするためには、農薬で害虫を寄せ付けないようにしなければなりません。

・均質化を図るためには、どの場所も土の栄養分が均等でなければなりません。

誤解してほしくないのは、農家さんが手を抜いているわけではないということ。ほんと大変なんですから。野菜に限らず、私たちの口に入るまでどれだけ大変か。一食一食考えてほしい、でも大変なので、時々で良いのでちょっと感じてほしい。。

脱線してしまいましたが、私が考える「安全な野菜」とは、化学肥料や農薬を適切に使用して栽培したものです。かなり前ですが、野菜を洗剤で洗ってから調理する中国の映像を見たことがありました。あれは、安全な野菜ではありませんね。

「適切に使用すること」「記録に残すこと」が安全な野菜作りだと考えています。

販売店にもよりますが、野菜の栽培記録(農薬の散布記録)を提出しなければなりません。そうすることによって、もしもの事態にも備えることが出来ますからね。販売店や農家の自己防衛みたいなことです。

 

栽培だけじゃなくて、流通なんかも勉強したいと思う雨の日でした。

マルチをはる 第二弾

今日は、天気が良くって作業日和!

ということで、へとへとになるまでマルチをはりました。笑

明日は雨の予報だから、出来るところまで、がんばりました◎

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↑マルチのアタッチメント。                          丸畝をつくりながら、フィルムをはってくれる優れもの。

 

天気に左右される農業。雨が降れば作業は出来ないし、次の日も土が乾いていないと作業は微妙...。そう考えると、露地栽培は、本当にお天道様次第。        

そうなってくると、雨が降っても作業の出来るハウスが効率的。最近は、ビニールハウスに畝を作っての栽培と、地球と切り離して育てるシステム栽培の2パターンあります。その話はまた後日。

 

今日は本当に疲れました。まだ8時なのに、もう眠いもん...。

外作業に追われる日々は避けたいけれど、作付けの春は諦めよう。

 

マルチをはる

こんな光景、目にしたことありませんか?

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去年のうちの農園(サトイモ)の写真ですが、マルチを張って育てています。

畝を作って、マルチフィルムという農業用ビニールを張ります。最近は、自然分解できる植物性のフィルムも出てきます。

では、どうやって張るのか...

トラクターに専用のアタッチメントを付けます。肝心のアタッチメントが見切れていますが…。土の具合や機械の微調整が難しく、思うように進まず、雨も降りだしたため、今日は早めの解散…。

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では、どうしてマルチを張るのか?

・地温上昇促進および抑制 ・土壌保護

・雑草防除 ・害虫対策 ・病害低減

・ドロの跳ね上がり防止

などあげられますが、地温を上昇させ、作期(栽培時期)を前進させることができるために普及しました。地温上昇に最も適しているのは、透明マルチ。今回の黒マルチは、除草防除が主な目的。もちろん、害虫対策や病害低減、雨水による土壌侵食や肥料流亡防止効果も期待しています。

ただし、マルチをすることによって追肥が出来なくなるので、元肥をしっかり与えることが重要(今年は無理やり追肥行う予定ですが)。

 

種を播けば、野菜は勝手に大きくなるわけじゃない。準備して、しっかり手入れしてあげないとだめ。

 

おばあちゃんのはなし

熊本のことばがすき。かわいい。

 

おばあちゃんと、コインランドリーで1時間おしゃべりした。

シーツを洗いたくて行ったのだけど、使い方が分からなくてあたふたしていたら、おばあちゃんが親切に教えてくれた。

そして、そのおばあちゃんと、洗濯が終わるまでおしゃべり。

 

“農業は良い”

昔の人は、自分の食べる分は自分で作っていた。だから、お金がなくてもどうにかなっていた。でも、今は、お金がないと暮らして行けない。

だから、“農業は生きることに繋がる”。

当たり前のことだけど、すてきだと素直に思った。

 

東京では感じることの出来ない時間の流れ、きれいな星空、見ず知らずの私に親切にしてくれる、心の豊かさ。

 

来てよかった、がんばらなきゃって心の底から思いました。

 

くまもとのうぎょう

 植物と土は大好きなのに、トマトだけはだいっきらいだった幼少期。

だから、自分が食べられるようなおいしいトマトが作れたら!と思って、学生時代は、農芸化学を専攻しました。遺伝子面からのアプローチ。

でも、遺伝子いじっても、食べられる様になるまでは時間がかかるし...

そう思って、栽培からアプローチしたくなりました。

そして、、、人工光植物工場も経験したけど、結局のところ、おひさまの力には勝てないし、土で作った方がおいしいと気付きました。

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農業は儲からない、JAが悪い...

よく聞きます。でも、それってやり方次第だと思うんです。

儲かる仕組みを作るべきです。

JAは、JAとして使命を果たしてきたと思います、時代に合わなくなってきただけ。と言っても、現場に出たことのない小娘が言ってもなんの説得力もない。

だから!現場にでて、手足を動かして、野菜と向き合って、現場力をつけたい。少しでも、現場のロスをなくしたい。

そんなわがままを、会社を了承してくれました。

 

熊本、阿蘇山の麓で、農業しています。

ときどき東京に帰るけどね。

そんな小娘のブログです。