晴耕雨読。今日も雨。。。
昨夜、実家の母に電話したところ、「東京オリンピックの食料調達でGAPっていうのが必要らしいよ」と言われました。母から「GAP」という言葉を聞くとは...びっくりしました。
「GAP」は、平たく言うと、農業版ISOのようなものです。
GAP: Good Agricultural Practice とは、農業生産工程管理を意味し、農業生産の環境的、経済的及び社会的な持続性に向けた取り組みであり、結果として安全で品質の良い農産物をもたらすものである、とされています。要は、生産管理がしっかりしていれば自動的に品質の良いものが出来る。だから、生産管理をしっかりしよう!ということです。
では、なぜ東京オリンピックではこのGAPが必要なのか。
日本の農作物は安心安全だと思われていますが、その根拠や規定は明確にされていません。ただ漠然と安心安全だと思い込んでいるだけだと、個人的に思っています。なんの基準もクリアしていない日本の野菜よりも、厳しいチェックを受けて輸入されている中国野菜の方が安心できるのではないかと思ってしまうほどです(個人的な意見です)。
オリンピックの際、なんとなく安心安全な野菜を選手や関係者に提供することが許される訳もありません。そこで、基準にしようとしているのがGAPというものです。「J−GAP」「G-GAP」などと聞いたことがあるかもしれませんが、JはJAPAN、GはGLOBALという意味です。日本規格なのか、世界規格なのかの違いですが、世界規格の方が断然厳しいです。
このG−GAPは、もともとヨーロッパの規格で、ヨーロッパで流通している農産物はほとんどこの規格をクリアしていると言われています。最低限の規格とされているほどで、この規格をとっていないと販売しないというスーパーもあるくらいです。EUでは、GAP以外にも、国が定める農業基準やレッドトラクターという基準もあり、農作物には厳しい基準が設けられています。GLOBALG.A.P.
現在、日本でも、農林水産省がGAP認定農家を増やそうとさまざまな取り組みを行っています。
http://hojin.or.jp/information/GAP%E8%AA%AC%E6%98%8E%E4%BC%9A%E8%B3%87%E6%96%99_HP.pdf
しかし、3年後のオリパラに間に合うのでしょうか...疑問です。また、費用をかけて認定されても高く売れる保証はありません。かけた費用をどこで回収すれば良いのか...と考え、諦める農家も多くあります。
先月、社内でもGAPについてプレゼンを行いましたが、基準をクリアするためには労力と協力が必要です。今年は整備期間とし、来年以降で取得する予定ではいます。
いろいろ考えること、書きたいことはありますが、今日はこの辺にしておきます。。。